リドレーニュース

最終回:1級山岳モルティローロ峠

2015/05/30 08:53 AM

アルプスに挑んだモンフォールとファンデンブロック。ハンセンが11連続グランツール完走。
過酷な3486kmにおよぶ闘いを終えてミラノに到着したのは163名の選手たち。その中には11連続グランツール完走という途方もない記録を打ち立てたアダム・ハンセン(オーストラリア)の姿も。マキシム・モンフォール(ベルギー)とユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー)が総合順位を狙って動いたジロ・デ・イタリア最終週を振り返ります。
ジロの最終週は厳しい山岳が連続するのが通例。2015年の第98回大会も例外ではなく、2回目の休息日を終えた選手たちを待っていたのは第16ステージ、イタリア有数の難易度を誇る1級山岳モルティローロ峠が設定されたクイーンステージ(最難関ステージ)でした。
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その後もアルプス山脈マッターホルンの中腹に位置する1級山岳チェルヴィニアにフィニッシュする第19ステージや、未舗装路の登りが延々と続くチーマコッピ(大会最高地点)フィネストレ峠を越える第20ステージが連続。すでに3週間近く走り続けている選手たちの身体は悲鳴をあげます。たっぷりと蓄積している疲労からのリカバリーが鍵を握るサバイバルレース。ステージ1勝を飾ってジロを離脱したアンドレ・グライペルのいないロット・ソウダルは、モンフォールとファンデンブロックの総合成績ならびに逃げによるステージ優勝を目標に据えて連続山岳ステージに挑みました。
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総合8位と総合11位で3週目を迎えたモンフォールとファンデンブロックは1級山岳モルティローロ峠でライバルたちに先行を許してしまい、総合11位と総合12位にダウン。そこから力を合わせて挽回を図ったものの総合トップ10入りの壁は高く、実質的な最終決戦地フィネストレ峠を終えてもジャンプアップできず。総合11位と総合12位のまま終着地ミラノにフィニッシュしました。
「すでに3週間走って疲れきった身体で登るフィネストレ峠は厳しいの一言だった。総合ライバルが調子を落としているのを確認したのでペースアップ。30秒ほど稼いだものの、総合順位を上げることは出来なかった。自分の中で最高のコンディションで挑み、総合11位という成績を残したことは嬉しくもあり、悔しくもある。総合トップ10入りまであと一歩だった」と、3週間の闘いを終えたモンフォールはコメントしています。
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「このジロにおける我々の目標はステージ1勝と総合トップ10入り。1週目に素晴らしいチームワークでステージ1勝の目標を達成した。出場した22チームの中でステージ優勝に手が届いたのは11チームのみ。だから結果には満足すべきだと考えている」と3週間を総括するのはロット・ソウダルのレイセン監督。
「モンフォールは前年の総合14位を上回る総合11位。そしてファンデンブロックは落車に苦しんだステージもあったが、長距離タイムトライアルで好成績を残して総合12位。この厳しいジロで健闘したと評価している」。
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同時に、イタリア国内でも注目を集めたのがグランツール11連続グランツール完走のアダム・ハンセンでした。「別に記録を作るために走っているんじゃないよ」。”鉄人”の異名をもつハンセンは笑いながら偉業について語ります。
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連続完走記録は1950年代にスペインのベルナルド・ルイスがマークした12連続。「落車やトラブルが発生するグランツールを例えば13大会連続で完走なんて出来たらスーパー・ラッキーだね」。
ハンセンの目標は完走することではなく、チームメイトをアシストし、チャンスがあればステージ優勝を狙うこと。今大会も平坦ステージではグライペルのリードアウト要員として働き、山岳ステージではモンフォールとファンデンブロックに仕え、第17ステージではそのスピードを生かした逃げでレースにスパイスを与えました。
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5月のイタリアを駆け回ったジロも終了。4週間後にはツール・ド・フランスが始まります。
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