ファストフォワードニュース

ツールFFWDレポート

2018/08/01 11:35 AM

第105回ツール・ド・フランスの開幕地であるフランス西部のペイ・ド・ラ・ロワール地域圏ヴァンデ県はUCIプロコンチネンタルチーム「ディレクトエネルジー」のお膝元。地域に根ざしたチームとして2000年に発足したフランスチームは今やツールの常連になっています。

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トップチームをも凌ぐ地元の大声援を受けてツール開幕を迎えたディレクトエネルジーの足元を支えたのはFFWD(ファストフォワード)のホイール。

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チームメカニック曰く、レース現場にはホイールセットを20組ほど持ち込み、メカニックトラックに常備しているものを含めると45組ほどになるとのこと。

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ざっくり大まかに言うと、山岳ステージでは軽量なF3シリーズ、丘陵ステージや平坦ステージではオールラウンドなF4シリーズや空力に優れたF6シリーズという使い分けがされており、タイムトライアルではもちろん後輪にディスクホイールを投入しました。

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ホイールのセレクトは選手の好みによるもので、当日の風の様子を見てメカニックにホイール交換をお願いする選手も。軽量性が求められる山岳ステージであってもF6シリーズを愛用する選手も中にはいました。

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第8ステージでトマ・ボダ(フランス)が6位、第10ステージでレイン・タラマエ(エストニア)が3位、第15ステージでリリアン・カルメジャーヌ(フランス)が7位と、ステージ優勝には届きませんでしたが、連日逃げに乗るなどチームのアピール度は抜群。その積極的な走りの証拠として、敢闘賞が設定された18ステージ(TTや最終日を除く)のうち実に5ステージでディレクトエネルジーの選手が敢闘賞を獲得しています。

UCI(国際自転車競技連盟)が2018年7月1日からディスクブレーキの使用を正式に解禁したことを受け、まさにディスクブレーキ元年となった2018年のツール。ディレクトエネルジーは22チームの中で積極的にディスクブレーキを導入したチームの一つです。

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中でも今シーズン限りでの引退を表明したシルヴァン・シャヴァネル(フランス)が乗ったウィリエールバイクに装着されたスペシャルカラーのF6シリーズのディスクブレーキモデルは注目を集めていました。

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ツール出場18回目という記録を打ち立て、ツールの出場日数が365日を超えたシャヴァネルは最終日にシャンゼリゼを独走で凱旋するという栄誉を得ています。

タイムトライアルでは「プロトタイプ」と記された3スポークならぬ2スポークのバトンホイールも登場。しかもディスクブレーキモデルという誰もが二度見する先進的なデザインで、販売については未定とのこと。

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選手の中で意見が真っ二つに分かれているディスクブレーキですが、一度は試したことがあるという選手が増え、2018年に入って好意的な意見が増加している印象です。

まだまだホイール交換の手間やフレーム側の剛性の調整、重量の面など改善の余地を残していますが、ブレーキング性能のアドバンテージは誰もが認めるところ。数年のうちにディスクブレーキが席巻し、プロレースの集団で多数を占めるはずです。

なお、ホイール交換でパンクに対応しにくいディスクブレーキの増加に伴い、チームカーに搭載するスペアバイクやスペアホイールの数にも変化が。パンクにはバイク交換で対応するため、キャリアに搭載するスペアバイクを増やし、スペアホイールを減らす工夫を各チーム行っています。

ヴァンデ県で始まった合計3349kmにわたる3週間の旅がパリ・シャンゼリゼ通りで終了。ディレクトエネルジーは体調不良で第12ステージ未完走のタラマエを除く7名でシャンゼリゼにたどり着いています。

©レポート&写真 辻啓