アンバサダーレポート

UCI Gran Fondo World Championships

2017/09/19 15:23 PM

サラリーマンローディーのJPTレース参戦奮闘記

~2017 UCI Gran Fondo World Championships~

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こんにちは!リドレーアンバサダーの栗栖です。日本はようやく涼しい日も少しずつ増えてきましたが、いかがお過ごしでしょうか?

8月末にフランス南部の街アルビで開催されたUCIグランフォンドワールドチャンピオンシップのロードレースに参加してきましたのでご紹介いたします。

◆『2017 UCI Gran Fondo World Championships』の概要

8月24(木)~27日(日)、アマチュアの世界選手権であるUCIグランフォンドワールドチャンピオンシップが開催されました。この大会は世界各国で行われるUCIグランフォンド・ワールド・シリーズ(日本はニセコクラシック(参戦の様子はこちら>>>>>))の最終戦に位置づけられるものです。アマチュア大会とはいえ、世界選手権なので優勝者にはアルカンシェル=世界一を示す名誉ある虹色ジャージが与えられます。毎年開催地が異なり、今年はフランス南部の小さな世界遺産の街アルビにて開催されました。大会全体のプログラムは、8/24(木)の開会式と個人TTを皮切りに、25(金)のチームリレーレース、26(土)の晩餐会をはさみ、27(日)のロードレースで締めくくるものでした。

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▲世界遺産の赤いレンガの街アルビと「HELIUM X」×「F4R」

今回、最終日に行われた155kmのロードレースに参加しました。そのコースは、アルビのシンボルであるサント・セシル大聖堂前をスタートし、断崖絶壁に建つ古城の街ペンヌや、岩山をダイナミックにくりぬいたブルッスの隧道、空の上を意味する街コルド・シュル・シエル、一面にヒマワリが広がるベルナックの丘を抜け、アルビサーキット場でフィニッシュする風光明媚なものでした。フィードゾーンは3箇所設置されており、オフィシャルからボトルを受け取ることができます。全体の獲得標高は2039mで、55km地点から10km以上続く峠道が最大の難所でした。
●コースプロフィール【https://yahoo.jp/u4FTRC

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▲スタート地点のサント・セシル大聖堂と石畳

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▲ペンヌの街とブルッスの難所

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▲コルド・シュル・シエルの街と少し旬を過ぎたヒマワリ畑

レースは年代別にカテゴリ分けされ、私が参加した19~34歳のカテゴリには、世界各国から190名の強豪選手が結集しました。同カテゴリには私含め、3名の日本人選手が参加しました。国内のレースとは違い、選手全体が和気あいあいとしていること、そして観客が非常に多いことがとても印象的でした。
レーススタートは8:30。事前に心配されていた雨予報は晴れに変わり、午後には35℃を超える猛暑の中でのレースとなりました。出るからには“優勝=アルカンシェル”を目標に、背中には10本以上のジェルを用意し準備万端でレースに挑みました。

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▲同じカテゴリの馴染みのある選手と記念撮影(左)、各国の強豪が集う(右)

◆前半のクラッシュに巻き込まれ、無念の163位フィニッシュ

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▲8:50、レーススタート!

スタート後、最初の2kmはパレード走行・・・とはいえ、時速45km以上のハイペース!!ツール・ド・フランスでおなじみの街中のラウンドアバウトやハンプ、石畳の道をパンパンに過密した集団が縫うように走っていきます。

リアルスタートが切られてからはアタックが頻発するも、決定的な逃げは作られず終始高速の展開。

前半は細かなアップダウンとパンチのある上り坂がありましたが、ここでもリドレー『HELIUM X』とファストフォワード『F4R』はその性能をいかんなく発揮し、軽快そのものでした。また、石畳の振動もまったく苦にならないものでした。

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▲時折現れるハンプ(左)とレースの道順を示す黄色い矢印(右)

アマチュアとはいえ世界各国からの選抜選手。過密な集団内でめまぐるしく動きが起こりました。

自分も国際大会のロードレースの雰囲気には慣れていたため、常に先頭が見える30番手ほどに問題なく位置取り、難所の峠に備えていました。事前にチームメイトの協力のおかげで全コースを試走でき、当日は走ることに専念ができました。特に右側車線の下りは事前に慣れておくことができてよかったと思います。

しかし、50kmほどの地点にある小さな町に差し掛かったときに悲劇が待っていました。幅員が狭くなったことで前方が入り乱れ、目の前の選手がクラッシュ!!避ける暇なく巻き込まれてしまいました・・・。落車を本部へ告げる大会関係者の 「ジャポーネ(日本人)!」 の声が最後まで頭に響き続けました。

追突がないことを確認した後、サイクルコンピュータを拾い、振れてしまった前輪のキャリパーを開放。幸い、右半身の擦過傷と軽い打ち身で済んだため、すぐに落車したフランス人選手ほか数名と追走を図りました。しかし、スピードに乗った集団に追いつくことはできず、ここで自分の世界へのチャレンジは終わりました。あっという間でした。ただただ悔しい・・。

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▲75km地点の小さな街をグルペットで通過する様子

その後は“完走”と“少しでも上位を!”に気持ちを切り替え、ひたすらペダルを回しました。

ほどなく、10人弱のグルペット(ちぎれ集団)に合流しましたが、クラッシュの際に背中の補給ジェルの多くを失い、サイクルコンピュータのマウントが破損したことで速度も距離も分からない状態となっていました。

結果、90km地点過ぎからハンガーノック(ガス欠状態)と水分不足で全身に力が入らない状態に。加えて、暑さからか眩暈も起こり、グルペットからもちぎれ一人旅となりました。

何度も集団に追い抜かれ、そのたびに合流しようとするも、少しでも力を込めると両脚が攣ってしまうのです。ゼッケンの安全ピンで何度か脚を刺しましたがそれでも回復せず。残りの50kmは過去に経験したことがないほど辛いものでした。

もはや“完走うんぬん”ではなく“生きて帰れるか”という心境でした。それほどフラフラな状態だったものと思われます。

追い抜かしていく選手や大会バイクから「Are you OK?」と心配されるほどでした・・・。背中に何かあったときのために20€程を忍ばせていたので、コンビニや自販機でもあれば・・・と本気で思いましたが、ここはフランス。おまけに日曜日のためお店はほとんど閉まっていました。残念!

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▲ハンガーノック・脱水症、熱中症になりながらも単独でゴールを目指す

実際、何度もリタイアを考えました。しかし、沿道からの『ジャポーネ!!』の声が本当に多く、その声援に背中を押されました。また、後半2箇所のフィードゾーンと日本人選手から頂いた貴重な水は本当にありがたかったです。

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▲フィードゾーン1km手前の看板とフィニッシュまで残り3kmの看板

アルビ近郊の街が見えてからの残り10kmは本当に気が遠くなりました。それも、ほんの少しの上り基調と向かい風。タイムリミットを告げる後方関門車に怯えつつも(実際には無かった?)、それでも“生きて帰れた”と思いました。最後はラスト2kmのサーキットの門をくぐり、ゴール地点は大きな歓声に包まれていました!
結果は4時間49分54秒、先頭から1時間遅れの163位でした。レース後はその反動からか、腹痛と嘔吐によりさらに苦しめられることとなりました・・。
初めての世界選手権は悔しい結果に終わりましたが、自転車ロードレースの本場フランスの風を少しでも感じられたことは、非常に大きな経験となりました。

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▲限界ぎりぎりの状態でのゴール(左)、ボロボロになったゼッケン(右)

フランスでの大会にあたり多くの方々にご協力を頂きました。特に、突貫の大会参加を許してくれた家族には感謝しきれません。本当にありがとうございました!

国内ではまだまだレースが続きますので、引き続きよろしくお願いいたします!

(執筆:パシフィックコンサルタンツ株式会社 栗栖)