ヴィクトワール広島 Vol.8

2018/09/18 14:24 PM

8月はJprotourが無くチームとしての活動もトレーニング、イベント以外はお休みとなりましたが、ベルギーでのレース活動&生活経験のある私大塚のアテンドで若手の谷、白川選手を連れて自転車競技が国技の国ベルギーへ武者修行へ行って参りました。

渡欧へはシンガポール経由でアムステルダムまで飛行機で行き、そこから今回の滞在地ブリュッセルまでは鉄道で移動。
ブリュッセル到着後、軽い時差ぼけの中自転車を組み立てサイクリングに。

41679719_2178934685717067_5836539746976792576_n

ベルギーでは完全に自転車道、歩行者、車道が独立している場合が多く、右側通行やロータリー、石畳など荒れた路面の走り方を覚えます。

翌日からは谷選手と早速レースに出場。今回メインに参戦したレースは俗にケルメスクルスと言われる国際ライセンスと出場許可証さえあれば外国人でも当日エントリーできるベルギーで最も多く開催(8月はほぼ毎日!)されているアマチュアの登録レースです。

UCIのカテゴリー区分は1.12Bというもので、距離は100~120kmの1周10km以下の周回レース。街のお祭り(ケルメス)と一緒に開催されている事が多く、スタート時間は午後3時以降となり平日の学校や仕事終わりの人もゴールを見られるようになっているのはさすが自転車競技が国技の国ですね。ベルギー内でのレースのカテゴリーは低いながら出場選手はベルギーのプロを目指すアマチュアからコンチネンタルチーム、元プロや海外からヨーロッパプロを目指してくるナショナルチーム等非常にレベルの高いものとなっています。

1レース目は東フランドル州ロケレンのケルメスに参加。受付はスタートの15分前までやっていて、エントリー費は12ユーロでゼッケンを貰いレース後ゼッケンを返却すると5ユーロ戻ってくるので、実質7ユーロ!(約千円)

この日はベルギーの強豪アマチュアやニュージーランドのU23ナショナルチーム、アメリカのシクロクロスチームも来ていました。

コースは完全平坦ですがベルギー名物の石畳が1周に4箇所含まれるかなりタフなコース。

41684593_2199011036839188_4486764781499318272_n

谷選手は初めての石畳に戸惑い気味、私は昔走った感覚を思い出し石畳ではポジションアップできたが、本当にきつかったのは低速コーナーから綺麗な舗装路での立ち上がり。10キロ程から時速60キロオーバーまで一気に加速するので毎回全力でのゴールスプリントを強いられる感覚です。

この日は谷選手は30分、私は好調な感覚を持っていましたが1時半で完全に脚が止まり遅れてリタイア。ベルギーでの洗礼を浴びました。

2レース目は白川選手もベルギーに到着し、同じくロケレンの別コースのケルメスに参戦。

ここで白川が良い走りをし、初海外レースながら2時間半ほどメイン集団に残るがあともう一歩の所で遅れてしまいリタイア。

41732701_325671918187334_3092822506948526080_n

アマチュアレースでも賞金が出るのですが30位以内と20位以内の時があり、この日は残念ながら20位以内のため賞金獲得は持ち越し。

休息日にはベルギー名物ワッフルを食べたりブリュッセル市内の見学にも。

41747030_631401570590457_7136617955109896192_n

後半、白川選手は私のベルギー時代のチームに誘って頂き、U23の5日間のUCIステージレース「東フランドル州一周」に参戦する事となりました。

このレースにはロットやクイックステップのU23チームや既にプロチームに加入が決まっている選手が出場していたりと非常にレベルの高いレースです。

私も3日間サポートで帯同。レースは5日間ともロット・スーダルのU23チームがレースを完全にコントロールし総合優勝&ステージ4勝を収めました。

41739403_1926842434283542_5630513425667850240_n
白川選手もベルギーでのレース経験がたった3レースとは思えない走りで比較的前方でレースを展開し第3ステージでは42位でゴール。

最終日は先頭集団でゴールスプリントで上位を狙い最後に路肩に弾かれてしまいましたが無事に完走。今後に繋がるレースを経験できたと思います。本人からはレース後まだまだもっとやれる!もっと走りたい!との感想を貰いました。10日間で8レース走っているのですが…若い!笑

ロットスーダルU23チームが使用するメインバイクは石畳等荒れた路面でも吸い付く様に走るFENIX SL

41730914_313838652529575_179335320062394368_n

白川選手のステージレースの間も私と谷選手は引き続きケルメスに参戦を続けました。

レース移動には鉄道も利用。輪行袋無しでも車両に自転車ごと乗る事ができます。

東フランドル州エーフェルゲムのケルメスとは8年ほど前にチームの藤岡選手とも出場した事もある懐かしいレース。

序盤からアタックが繰り返されてどんどん前に千切れていくような展開。アタックしないと千切れていなくてもいつの間にかリタイア集団になってしまいます。

私はこの日は非常に調子が良く、アタックと吸収を繰り返し気がつくと後半に7~14位のグループに入っていました。

そして後続集団はリタイアとなり既にコース上には14人しか走っていない!脚もまだ残っており最後はなんとしても10位以内に入りたい、入れる!と思いゴールに臨みましたが、こちらの選手は走り方も非常にクレバーなのを忘れて10位以内に入りたいという欲を丸出しで挑んだ結果、残り400mくらいから早駆けをする事になってしまいゴールライン直前で差されて12位でのゴールとなりました。

今回の遠征の目標であったトップ10は逃がしてしまいましたが、賞金獲得をする事ができました。

今回のベルギー遠征は2週間で10レース程とかなり詰め込みましたが、3人とも後半にかけてレースでの進歩が見られ、そして本場のスピードレースで何が足りていないのかも浮き彫りになりました。

力や走り方でまだまだ通用しない部分も多かったですが、2人ともへこたれず「もっと強くなってみせる」「またチャレンジしてみたい」と言ってくれたので、ベルギーのレースで優勝できるような選手になってまたいつか挑んで貰いたいと思います。

そしてまずはJprotourの終盤戦でこの経験を活かして上位成績を狙っていきます!