前日の勝利を受けて、ロット・スーダルのアンドレ・グライペル(ドイツ)がオレンジ色のリーダージャージを着て挑んだサントス・ツアー・ダウンアンダー第2ステージ。決してピュアスプリンター向きではない獲得標高差2400mのアップダウンコースと、最高気温37度の暑さが選手たちを苦しめました。
スタート直後に形成された4名の逃げグループに対し、ロット・スーダルが集団先頭に立ってレース状況をコントロール。これまで幾度となくビッグレースで集団牽引を担ってきたトーマス・デヘント(ベルギー)が長時間メイン集団の先頭でペースを刻みます。
暑さによってレースは予定よりも遅めの進行。ジェットコースターのようなアップダウンコースを進むうちに、リーダージャージのグライペルは脱落しました。
最終的にステージ優勝を争ったのは集団に残った約50名。ミッチェルトン・スコットのカレブ・ユアンが勝利し、前日に38歳の誕生日を迎えたばかりのラルスイティング・バク(デンマーク)がロット・スーダルの中で唯一の集団内フィニッシャー。総合争いが苦しくなった今、ロット・スーダルは平坦ステージでのグライペルの勝利にフォーカスすることになりました。
再びピュアスプリンターにチャンスがある翌日の第3ステージに向けて脚を溜めてフィニッシュしたグライペルは「ロット・スーダルのメンバーとリーダージャージを着てのレースを楽しめたよ。勝利したカレブ・ユアンとミッチェルトン・スコットに賞賛を送りたい。インプレッシブなパフォーマンスだった」とライバルをたたえています。
南オーストラリア州の州政府がエアコンの積極的な使用を推奨し、大会関係者が繰り返し水分補給の重要性を訴える暑さの中でもレースは続行。アデレード周辺を包んでいる熱波は翌日と翌々日にかけてピークを迎える見込みで、最高気温が41度に達すると見られる第3ステージは距離が146kmから120kmに短縮されています。
写真&レポート 辻啓
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この日のグライペルは通気性の良いHJCヘルメット「アイベックス」をチョイス。フレームはリドレー「ノアSL」。
チームの為に集団コントロールに努めたデヘント。
入念に日焼け止め塗るデブシェール
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